大河ドラマ鑑賞のススメ

私とNHK大河ドラマ

私とNHK大河ドラマとの関係は、小学校3年生のときに遡る。当時の担任の先生に勧められ、1995年1月にスタートした『八代将軍吉宗』を観るようになった。それから、大学進学で実家を出るまで、つまり2004年の『新選組!』の序盤まで、日曜の午後8時は家族全員で大河ドラマを観るのが我が家の習慣であった。実家を出てからは、年によって観たり観なかったり、という感じだが、大河ドラマをきっかけに日本史にハマり、大学では日本史学を専攻したのだから人生は分からない。現在は、日本史とはまったく関係ない仕事をしているが、私の中に眠る大河ドラマの思い出をどこかに発信したいと考えるようになり、このサイトを立ち上げるに至った。

大河ドラマの分類

大河ドラマを分類するにはいくつかの方法がある。そのひとつが、舞台となる時代背景だ。やはり戦国時代や幕末の動乱期を描いたものが多いが、中世や江戸中期を描いたものもある。また主人公の描き方によって分類することもできる。主人公の幼年期から子役を使って、その人生の終わりまでじっくり描くものもあれば、いきなり青年期や壮年期からスタートするものや、短い期間に絞って語られるもの、2019年の『いだてん~東京オリムピック噺~』のように1作品の中で複数の主人公が登場するものもある。

大河ドラマの魅力

大河ドラマの魅力のひとつが、出演者である。通常のドラマで主役を張るような俳優が脇を固めることが多く、他では見られないような豪華な顔ぶれになることがよくある。一方で、映画や舞台を中心に活躍していた人が一躍有名になったり、お笑い芸人やアイドルが思わぬ才能を発揮したりすることも。ときには熟練の俳優が10代の若い時代から演じることもあり、主に物語の序盤には少し笑ってしまうというか、観ていてこそばゆいような気持ちになることもある。

また、同じ登場人物であっても、作品によって描かれ方が異なる。脚本家や演出家、俳優によって様々な解釈があるのだということを感じさせられる。例えば徳川家康。『葵 徳川三代』での津川雅彦さんは初登場時から壮年期であったこともあり、偏屈で狡猾で周囲を振り回すじいさんだったが、『真田丸』での内野聖陽さんは弱気でぼやきな青年期から食えないラスボス的な存在へと成長していく姿が描かれていた。また逆に、複数の大河に出演している俳優が、作品によってまったく異なる人物を演じているのもおもしろい。特に『八代将軍吉宗』で徳川家重役の中村梅雀さんや、『北条時宗』で平頼綱役の北村一輝さんなどは怪演が印象的だったので、次に普通の人物を演じていたりすると演技の幅広さを感じさせられる。

勘違いしてはいけないのが、大河ドラマはドキュメンタリーではないという点である。もちろん、時代考証は綿密になされているが、多くの作品にオリジナルキャラクターが登場するし、物語は必ずしも史実ではない。例えば『新撰組!』では近藤勇と坂本龍馬や桂小五郎(のちの木戸孝允)が、若い頃江戸で親交を結んだ友人という設定であった。これに対して、友人であったという史実はないという批判の声もあったらしい。しかし、絶対に友人ではありえなかったという証拠があるわけでもなく、真実は分からない。そういった、歴史の余白とも呼べる部分に対する、制作陣のオリジナリティや遊び心をいかに受け入れ一緒におもしろがれるかが、大河ドラマを楽しむコツかもしれない。

このサイトでは、そんな大河ドラマ独特の魅力をお伝えできればと思う。

記載している内容は、私が鑑賞した作品に対する感想が中心になる。ものによっては20年以上前の、子どもの頃の記憶によるものなので、あやふやな部分や間違っている部分もあるかもしれないが、ご容赦を。また、各作品に関するサイトも紹介している。登場人物に縁の地や演じた俳優さんに関するもの、このサイト制作中にふと気になって検索して見つけたものなど、玉石混淆だが、なにかの参考になればこれ幸い。